老犬のシャンプー頻度や適切なトリミング方法は?

シニア犬の基礎知識

老犬のシャンプー頻度や自宅トリミング(グルーミング)の方法は?

老犬は体力が低下しているため、若い頃のように頻繁にシャンプーを行ったり、トリミングサロンに通うことができなくなります。

 

ですが、老犬にとっても皮ふを清潔に保つことは大切です。

 

今回は老犬に適したシャンプーの頻度やトリミング(グルーミング)の方法をご紹介します。

 

足腰が弱り介護が必要な老犬や、心臓病を患う老犬など、シャンプーに不安を抱える飼い主さんはぜひご覧ください。

 

高齢犬に適したシャンプー頻度は?トリミングの方法も

老犬のシャンプー頻度や適切なトリミング方法は?

老犬のシャンプー頻度は犬の体力によって異なる

老犬のシャンプーの頻度についてですが、これは老犬の体力や体調によって異なります。

 

老犬でも自分の足で歩き、散歩も行える元気な犬であれば、月1回~2、3ヶ月に1回程度のシャンプー頻度で問題ありません。

 

身体が皮脂でベタついてきたときや汚れが目立つようになったらシャンプーをするサインです。

 

ただし、シャンプーが苦手なわんちゃんの場合は、この限りではありません。シャンプーによって生じたストレスが体に負担をかけてしまうので、できる限り最低限の頻度に抑えることをおすすめします。

 

シャンプーがストレスなら部分洗いがおすすめ

シャンプーが苦手な犬だからといっても、シャンプーを控えすぎると皮ふトラブルという新たな問題が発生しかねません。

 

シャンプーが苦手なわんちゃんには部分洗いシャンプーがおすすめです。部分洗いというのは「今日は顔だけ」「次回は脚だけ」というように、パーツを限定して行うシャンプーです。

 

シャンプーが短時間で終わることと、身体の一部しか濡らさないため、シャンプーのストレスがかなり軽減されます。

 

部分洗いの場合も全身シャンプーのように濡れた被毛はきちんとドライヤーで乾かすようにしましょう。乾燥が不十分ですと湿った被毛がマラセチア真菌などの悪い菌の温床となります。

⇒犬のマラセチア皮膚炎の原因とおすすめシャンプーは?

 

皮脂が多めの老犬にも部分洗いシャンプーがおすすめ

 

老犬のシャンプー頻度や適切なトリミング方法は?

皮脂が多めの高齢のわんちゃんにも部分洗いをおすすめします。

 

皮脂が多いとシャンプーをしても身体がすぐにベトつくため他の犬に比べてシャンプーの頻度が多くなります。しかし、皮脂が多い体質とはいえ老犬であればシャンプーが負担になります。

 

こんなわんちゃんの場合でも、部分洗いならシャンプー一回あたりの体力消費が少なくて済むので、シャンプーの頻度を増やすことが可能です。

 

シャンプーをしたら必ず良く乾かしましょう。被毛の半乾きは皮ふのベタつきを助長させます。

 

 

 

心臓病の老犬や要介護の老犬は体を拭いて清潔を保つ

老犬のシャンプー頻度や適切なトリミング方法は?

心臓病を患っていたり、介護が必要なほど足腰が弱っている老犬の場合は、長時間立ちっぱなしのシャンプーは負担が大きすぎるためおすすめしません。このような老犬の場合は体を拭いて皮ふの清潔を保つようにしましょう(清拭)。

 

方法は次のとおりです。

  1. トイレシート敷いた上に犬を寝かせる
  2. 40℃弱(犬肌程度)の蒸しタオルで体を拭く
  3. 濡れた部分をドライヤーで完全に乾かす
  4. 乾燥する部分はワセリンで保湿

一つづつ工程を確認していきましょう。

まず、1について。老犬の体をきれいにする際にはトイレシートを下に敷いて行うことをおすすめします。ベッドの上にタオルを敷くだけですとベッドが湿ってしまう可能性があるからです。いくら体をきれいにしてもベッドが湿っていたら雑菌が繁殖する可能性があります。

 

2の蒸しタオルの温度は犬の体温くらいが望ましいでしょう。40℃以上の高温にすると、タオルの蒸気に老犬がむせてしまい、気管支に負担をかけることがあります。

 

3について、半乾きの状態で放置すると、皮ふに雑菌が繁殖しやすくなったり、床ずれの原因になりやすくなります。必ず良く乾かすようにしてください。

 

4についてですが、鼻や肉球などの乾燥が気になる場合は、体を乾かした後にワセリンや専用保湿クリーム等で保湿しておきましょう。こうすれば角質が剥がれたり、出血したりを予防できます。

⇒老犬の肉球がボロボロ!乾燥やヒビ割れのケア方法は?

 

シャンプーができない老犬の体拭き(清拭)の頻度は?

シャンプーができない老犬の体を拭く頻度についてですが、排泄後や食後など体が汚れた際にその都度行うようにしましょう。

 

シャンプーと比較すると、体拭き(清拭)は体への負担が少ない代わりに洗浄能力では劣ります。シャンプーをしたときのように清潔な被毛を保つためには、汚れを溜めないことがポイントです。

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シャンプーが負担になる老犬の体の汚れがしつこい時には?

老犬のシャンプー頻度や適切なトリミング方法は?

シャンプーが負担になる老犬の場合でも、蒸しタオルだけではどうしても落ちないほど体が汚れてしまう場合があります。そんな時はやはりシャンプー等のケアアイテムの力が必要です。

 

ぬるま湯で通常よりも薄めたシャンプー液や、ドライシャンプーを使って部分洗いを行いましょう。その際、わんちゃんの体の下にペットシートを使うことを忘れずに。たくさん水を使う大型犬の場合は、人間用の介護用シートを使う方が安心でしょう。また、我が家ではペットボトルに取り付けるシャワーヘッド(100均でも購入可)を使っていますが、水量の微調整が簡単なので便利ですよ。

 

老犬に市販のシャンプーを使っても安全なの?

老犬のシャンプー頻度や適切なトリミング方法は?

体力が落ちている老犬に市販のシャンプーを使うのは不安という方もいるのではないでしょうか?たしかに老犬は若い成犬と比較してもちょっとした刺激が体の負担になる場合もあります。

 

ですが市販のシャンプーといってもクオリティはさまざまです。原材料が天然成分100%の肌にやさしいものもあります。天然由来のシャンプーですと、人工の増粘剤や香料などが使われていないため老犬や仔犬の体にも負担をかけづらくなっています。シャンプーの原材料に天然由来の成分のみが記載されているかどうか確認して選んでみてください。

 

しかし、それでも愛犬にシャンプーを使うのが怖い、どの商品を選んだら良いのか分からないという方にはペットクールという100%自然水でできたボディスプレーを個人的にはおすすめします。自然水を電気分解して浸透力を高めたペットクールは水なのになぜか汚れがとっても良く落ちるんです。

私の場合、涙やけクリーナーを探していたときに、ただ一つ効果を実感できた商品がペットクールで、それ以来我が家ではペットクールはエース級の働きをしてくれています。シャンプーと比較すると洗浄力には劣るかもしれませんが、個人的には涙やけのケア、目やにの除去、消臭、ベタつき除去に効果を感じています。なにより不安なく使えるのがありがたいです。

 

自宅で効率よくトリミング(グルーミング)する方法

老犬のシャンプー頻度や適切なトリミング方法は?

ペットサロンに連れていけない老犬の場合は、自宅でトリミング(グルーミング)を行うことになります。

これまでペットサロンに全任していた場合、飼い主さん自身がトリミングをするとなると時間がかかってしまいますよね。しかし長時間のトリミングも老犬の体の負担になりますから、効率よくポイントを押さえたトリミングを行いましょう。

 

トリミングで最も重要な箇所は排泄で汚れるデリケートゾーンです。お尻の周りやまたの毛など排泄物で汚れやすい場所の被毛は短く刈っておきましょう。また、体力がなく尻尾が長毛の犬の場合、尻尾が垂れ下がったまま排泄してしまうことがあるので、尻尾の先端部の毛も刈っておくとお手入れがラクになります。

 

デリケートゾーンの他には、口の周りや肉球の周りなど湿りやすい部分の被毛をカットすることをおすすめします(長毛種の場合)。

 

トリミングのさいは視線を合わせて安心感を

自宅でトリミングを行うさいはソファーなどの床から1段高い場所に愛犬を寝かせて行うのがおすすめです。

高い場所でトリミングを行うと、愛犬と視線を合わせられるので愛犬に安心感を与えることができるからです。

恐怖心もストレスに繋がりますから、飼い主さんは優しい表情で声掛けをしながらトリミングを行ってあげてください。

 

自宅でのシャンプーやトリミングに自信がないなら出張トリミングもおすすめ

老犬のシャンプー頻度や適切なトリミング方法は?

トリミングサロンでの施術もできず、老犬のシャンプーやトリミングを自宅で行う自信がないという場合は、出張トリミングサービスを利用するという手もあります(地名+出張トリミングで検索してみてください)。

 

出張トリミングサービスは自宅にトリマーさんが訪問してくれたり、自宅前までトリミングカーが来てくれるので、愛犬に負担をかけずにプロのお手入れができるというサービスです。介護が必要な犬や高齢犬、そしてペットサロンが苦手な犬のために生み出されたサービスなので、スタッフに安心して任せられますよ。

 

愛犬の体力体調によってシャンプーの頻度と手段を調整して

以上、老犬のシャンプーやトリミングなどの体のお手入れについてでした。代謝が衰えた老犬でもやはり皮ふや被毛のお手入れは大事です。愛犬の体調によってはシャンプーしてあげたいのにできないときもあるかと思います。そんな時は無理をせず、体を拭く清拭でケアしてあげてください。

飼い主さん自身ではうまくケアできないという場合は専門の出張サービスを利用したり、かかりつけ医に相談し、より実践しやすいお手入れ方法を取り入れていきましょう。

 

 

 

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