犬が食べてはいけないネギ類

シニア犬の食事管理

犬が絶対に食べてはいけない”毒食品”と症状は?

2019年2月6日

人間の味付けさをした食べ物を

犬に与えるべきではないのは

もちろんですが、

たとえ味付けされていなくても

犬が食べてはいけない食材もあります。

 

中には少量を口にするだけでも

危険な中毒症状を発症するものもあるので

ここで紹介する食材は

決して愛犬に食べさせないようにしましょう。

⇒食べ物だけじゃない!犬の寿命が縮む飼い方10ヶ条

 

犬に食べさせたら危険な食べ物と中毒症状

ネギ類(タマネギ、ネギ、ニラ等)

犬が食べてはいけないネギ類

犬にネギ類を与えると

「タマネギ中毒」を発症する恐れがあります。

 

タマネギ中毒という名前から、

タマネギだけがいけないと思われがちですが

タマネギ以外でも発症してしまうんです。

 

タマネギ・ネギ・ニラ・にんにく・らっきょうなど

ネギ類の野菜を食べると

タマネギ中毒の危険性があります。

 

また、食材そのものだけでなく、

”タマネギエキス”などの加工品にも注意が必要です。

 

ではタマネギ中毒とはどんなものでしょうか?

 

まずネギ類に含まれる

アリルプロピルジスルファイドという成分により

赤血球が破壊され貧血状態になります(溶血性貧血)。

 

これにより血中のカリウムの濃度が上がり

高カリウム血症を発症します。

 

(体のしびれや不整脈、筋力低下など)

さらにタマネギ中毒が重症化すると

命にかかわる場合もあります。

 

ただし、どれだけ食べると危険なのか、

ということについては

はっきりと明確化されていないのが現状です。

 

ごく少量の摂取でも危険な場合もあるので

愛犬がタマネギを食べて、いつもと違う様子なら

すぐに病院へいきましょう。

 

チョコレート・ココア・カカオ類

犬が食べてはいけないカカオ類

カカオ独自の苦味成分「テオブロミン」には

大脳興奮作用や呼吸興奮作用があり、

犬の中毒症状を引き起こす場合があります。

 

チョコレートやココアに限らず、

カカオを原材料にした加工品全般が

危険となります。

 

犬の中毒症状にはこのような症状があります。

  • 嘔吐・下痢
  • 興奮状態
  • 頻尿・失禁
  • 呼吸が荒くなる、喘ぎ呼吸
  • 体の震え
  • 痙攣
  • 不整脈
  • 昏睡状態

 

症状が重い場合は、1日以内に

死に至る可能性もあります。

 

食べたら危険な目安量は

体重1kgあたり100mg程度のテオブロミンを

摂取すると危険と言われています。

 

一般的なミルクチョコレート100gあたりに

250mgのテオブロミンが含まれているそうなので

これを目安に愛犬の危険量を計算してください。

 

とはいえ、感受性は個体差がありますから

たくさん食べなくても発症する子もいます。

 

目安量を過信せず愛犬の行動第一で判断してくださいね。

 

キシリトール

犬が食べてはいけないキシリトール

キシリトール歯の健康に良い甘味料として

人間の食べ物に多く使われていますよね。

 

キシリトールは糖アルコールの一種なのですが、

実は、犬はこれを消化するのがとても苦手なんです。

 

犬がキシリトールを摂取すると、

インスリンが放出されて血糖値が下がり、

意識の低下や昏睡、痙攣、筋力低下などを

引き起こしてしまいます。

 

そしてひどい場合には肝障害を患う場合も。

 

基準量についてですが、

アメリカの中毒情報センターの報告によると、

キシリトール単体摂取の場合

体重10kgあたり1gのキシリトールを食べたら

治療が必要、とされています。

 

これはキシリトール入りガムわずか2粒程度です。

 

ごく少量でも危険なので、

ガムの取扱には細心の注意を払いましょう。

 

ぎんなん

犬が食べてはいけない銀杏

犬にはぎんなん中毒もあります。

 

ぎんなんの中に含まれる、

メチルビリドキシンがその原因となります。

 

症状としては痙攣や、呼吸障害などがあります。

 

基準量は明確化されていません。

 

ぎんなんが食卓にのぼる頻度は

少ないと思います。

 

しかし、秋になると、

公園や神社の境内、歩道などに植えられている

いちょうの木から、臭~いぎんなんの実が

大量に落ちてきますよね。

 

人間からすると避けたい悪臭ですが、

ニオイの強いものが大好きな犬は

好奇心のあまりぎんなんをパクっと

食べる可能性もゼロではありませんから、

秋の散歩コースにはくれぐれも注意しましょう。

 

ナッツ類(特にマカダミアナッツ)

犬が食べてはいけないマカダミアナッツ

そもそもナッツ類は全体的に消化に悪いし、

脂肪分も高いので食べない方が無難です。

 

そんなナッツ類の中でも

絶対に与えてはいけないのがマカダミアナッツです。

 

マカダミアナッツは、食べて数時間で

嘔吐や下痢などをもたらし、

ときには命にかかわるような中毒症状を引き起こします。

 

マカダミアナッツそのものはもちろん、

オイルなどの加工品もNGです。

⇒愛犬のご長寿に一番オススメなのは〇〇オイル!

 

その他にも注意が必要なナッツがあります。

 

アーモンド、くるみ、ジャイアントコーン、

ピスタチオ、ビーカン、松の実

犬の体調に悪影響を及ぼす恐れがあるので

与えないようにしましょう。

 

ぶどう・レーズン

犬が食べてはいけないブドウ類

ぶどうやレーズン等のぶどうの加工品も

中毒症状を起こす場合があります。

 

軽度の場合は食後数時間のうちに

嘔吐や下痢・腹痛などの症状が現れます。

 

重度になると、数日のうちに

急性腎不全により死亡する場合もあります。

 

基準量としては

小型犬で巨峰3粒程度、大型犬で巨峰1房程度で

中毒症状が現れる可能性があると言われています。

 

犬は甘味を感じることができるので、

ぶどうの味自体は大好きです。

 

ついつい与えてしまうと

いっきに大量に食べてしまうこともあり得るので

少量でも与えない方がいいでしょう。

 

アルコール

犬に与えてはいけないアルコール類

犬は人間のように、体内で

アルコールを分解・無毒化できません。

 

ごく少量でもアルコール中毒になる恐れがあります。

 

重度の症状としては

  • 意識朦朧
  • 昏睡状態
  • 心肺機能低下
  • 吐瀉物による窒息

などが考えられます。

 

アルコールは体重1kgあたり5.6mlで致死量

と言われています。

 

しかし、人間にもお酒が強い人弱い人がいるように

犬の耐性にも個体差がありますから

少量でも誤飲させないよう注意しましょう。

 

加熱していないパン生地

犬が食べてはいけない生のパン生地

焼いたパンで中毒になることは

考えづらいのですが、

”生”のパン生地には注意が必要です。

 

パンはイースト菌を使って膨らましますよね。

 

このイースト菌が生のまま胃に入ると、

胃の中でも発酵して膨らみつづけます。

 

すると消化器官破裂や胃捻転が

起きる場合もあるんです。

 

これらは死に至る可能性がとても高い病気です。

 

ちなみに加熱したパンも原材料は小麦なので

アレルギーの問題や消化の問題もあるため、

とくに高齢犬には大量に与えない方が無難です。

 

以上が少量でも危険な食べ物ですが、

少量では問題ないものの、

与えるべきではない食べ物は下のリンク先にまとめています。

⇒犬にたくさん与えてはいけない食材とは?

 

食べてはいけない食べ物を食べてしまったら?

小型犬イメージ

上記の食べてはいけない食べ物を食べてしまったら

まず、かかりつけの獣医さんに連絡を取り

指示を仰ぐのが最善です。

 

現在の体重、食べた時間、食べた量

そしてどんな症状なのか、を

できるだけ正確に伝えましょう。

 

症状や食べた時間によって、

すぐに吐かせるべきか、様子を見るべきか、

何もせず病院へ行くべきかなど

対応は違ってきます。

 

獣医さんの指示に従ってください。

 

ちなみに意識が朦朧としていたり、

昏睡状態に陥るなど、一刻を争う場合は

真っ先に病院へ連れて行きましょう。

 

 食べてしまったものを吐き出させるには?

食べ物を吐き出させる必要がある場合、

難しいようであれば病院でお願いするのが確実です。

 

しかし、自分でできるのであれば

少しでも早く吐き出させてあげたいですよね。

(事前に、自宅で処置を行っても良いかどうか

医師に確認してください)

 

犬の体にできるだけ負担をかけずに、

誤飲物を吐き出させる方法は

濃度3%過酸化水素水を使うことです。

 

なんだか難しそうですが

つまりこれは市販されている

消毒用のオキシドールのことです。

 

ご家庭にない場合は1本常備しておくと

いいですね。

 

手順は以下の通りです。

  1. 少量の食べ物(おやつ可)を与える
  2. 体重4.5kgにつき小さじ1杯程度のオキシドールを飲ませる
  3. 数分~10分のうちに嘔吐があればOK
  4. 10分~15分待っても嘔吐がなければもう一度飲ませる
  5. それでも吐かなければ医師に連絡

 

過酸化水素水を上手に飲ませるコツは

スプーンやスポイトを使い、

舌の奥へ入れてあげることです。

 

自己判断で3回以上試すのはお止めくださいね。

 

 

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