高齢犬(老犬)は一度の食事量が減ってきます。
若い成犬と同量の食事を朝夕に分けて与えていても食べきれず、
きちんと栄養が摂れているのだろうか?と不安な飼い主さんも
いらっしゃるのではないでしょうか?
今回は食事量が減ってしまった老犬の適切な食事回数や
食事量についてのお話です。
⇒食欲不振が改善?数多くの老犬を救ったご飯「ブッチ」がすごかった!
老犬の理想的な食事回数は?
一度にたくさんの量を食べられなくなった老犬には
少量の食事を小分けにあげる必要があります。
食事をあげれば毎回食いつきも良く、完食してくれる
わんちゃんなら1日に3回や4回など食事の時間を
決めてあげればいいでしょう。
しかし体調によって食べてくれないなど、
食事量にバラつきのある場合は回数を定めるよりも
食べてくれるタイミングで何度も与える
という気持ちで食事を与えてあげましょう。
とにかく食べられるときに食べて少しでも多くの
栄養を摂取することが老犬には必要です。
また食べるときに使う顔や首周りの筋力を維持するために
マッサージを取り入れてあげるのもおすすめです。
【犬種別】必要な食事量をチェック!
必要な食事量はカロリーをベースに考えましょう。
以下は犬種別に一日に必要なカロリーの目安です。
(須﨑恭彦氏著「愛犬のための症状・目的別高齢犬ケア百科」より
データを参照させていただきました。)
犬種 | 体重 | 1日の必要カロリー | |
超小型犬(5kg未満) | チワワ、ヨークシャーテリア | 1.0~3.0kg | 70~160kcal |
トイプードル | 2.0~4.0kg | 118~198kcal | |
ミニチュアダックスフンド | 4.0~5.0kg | 198~234kcal | |
小型犬(10kg未満) | シーズー | 5.0~7.0kg | 234~301kcal |
パグ | 6.0~8.0kg | 268~394kcal | |
柴犬 | 8.0~10.0kg | 70~160kcal | |
中型犬(10~20kg未満) | フレンチブルドッグ | 10.0~13.0kg | 394~479kcal |
コーギー | 10.0~14.0kg | 394~570kcal | |
アメリカンコッカースパニエル | 11.0~13.0kg | 423~479kcal | |
イングリッシュコッカースパニエル | 13.0~15.0kg | 479~534kcal | |
ボーダーコリー | 14.0~22.0kg | 507~711kcal | |
大型犬(20~40kg未満) | シベリアンハスキー | 16.0~27.0kg | 560~829kcal |
スタンダードプードル | 20.5~32.0kg | 674~942kcal | |
ラブラドールレトリバー | 25.0~34.0kg | 783~986kcal | |
ゴールデンレトリバー | 27.0~36.0kg | 829~1029kcal | |
ジャーマンシェパード | 34.0~43.0kg | 986~1175kcal | |
超大型犬(40kg以上) | ボルゾイ | 35.0~48.0kg | 1007~1277kcal |
バーニーズマウンテンドッグ | 40.0~44.0kg | 1113~1196kcal | |
グレートピレニーズ | 45.0~60.0kg | 1216~1509kcal |
カロリー基準なので食べさせる物によって量は異なります。
少しでも必要なカロリーに近づくように
食べられるタイミングで少量ずつ何度も与えてください。
以下にシニア期以降に摂取すると良い栄養分をまとめました。
高齢になるほど食事の規則よりも量を心がけて
以上のように食べられなくなった老犬の食事には
与え方のルール(規制)は特にありません。
むしろ臨機応変に少しでもたくさん栄養を摂らせてあげる
ということが決まり、くらいの認識で大丈夫です。
どうしてもドッグフードを食べてくれなくなった場合は、
食事の内容(ドッグフードから手作りごはんにする)や
タイミング(トイレや軽く体を動かした後など)や
環境(家族の食事時間に近くで与える、給餌者を変える)などを
工夫すると食べてくれる場合もあります。
正解は一つの方法だけではないはずです。
今日はコレ、明日はコレと方法を変えることで
わんちゃんも食事に興味を持ってくれる可能性が高まります。
こうでなきゃ!という認識にとらわれすぎると
十分な食事を与えるチャンスを逃してしまい、
愛犬の老化を加速させてしまう可能性もあります。
あなたの愛犬にベストな食事方法を探ってみてください。