若い頃はお散歩大好きだったのに、
高齢になってから別犬のように
散歩に行きたがらなくなった愛犬に
お悩みの方もいらっしゃるかと思います。
散歩は体力維持のために行うものですが、
効果はそれだけにとどまりません。
外の世界に出て感覚器官を刺激することは
脳や心の健康維持にも非常に意味があるのです。
だからこそ、散歩嫌いになった愛犬にも
この先長く散歩を楽しんでもらえるように
嫌がる原因を理解しましょう。
散歩に行きたがらない原因は大きく分けると3つだけ
年老いていくスピードは犬によって異なりますが
散歩に行きたがらなくなる理由は共通しています。
犬の感情で理由わけすると、
おそらくほとんどの場合は3つの理由の
いずれかに該当しているはずです。
理由①体がつらい・痛い
散歩のような長時間の歩行で
体の一部が痛くなったり苦しくなるという場合です。
痛みには筋力や関節の衰えからくる
足腰の痛みや関節痛といった運動機能の痛みと、
内臓疾患などによる体の痛み(苦しさ)が考えられます。
運動機能の痛みの場合は
「腰が落ちてきた」「足などを触るのを嫌がる」
「足の震え」「転倒」「足を引きずる」
などのサインがあるかもしれません。
その他の疾患の場合は
便の異常・咳・食欲不振・急な痩身・肥満
呼吸異常・喉の乾き・頻尿など
何らかの症状を併発している可能性があります。
たとえ些細なことでもいつもと様子が違うと思えば、
すぐに病院で原因を調べてもらいましょう。
そして以後の散歩や生活方法は医師のアドバイスに
従ってください。
ちなみに足腰の痛みにも有効なマッサージ法を
また、暑い夏や寒い冬限定で散歩を嫌がる場合は
天候の変化に体が対応できていない可能性が高いです。
気温が高いor低い時間を避けて散歩をする、
服装を工夫する、距離を減らし室内運動をふやす
などで対応しましょう。
理由②散歩がこわい
いつも同じ場所で足が止まるようであれば、
近くに苦手な犬がいる・音がするなど
明らかな原因があるはずなので、
コースを変えることで解決できるでしょう。
しかし、犬は老化が進むにつれ
不安感をいだきやすくなると考えられています。
(認知症の場合よりこの傾向が強い)
例えば感覚器官が衰えていくことで
いつもと同じ道なのに見えたはずの景色が見えない、
聞こえていた音が聞こえない、
光がやたらと眩しく感じる、
大きな音だけ耳に入ってくる…。
大好きなお散歩がこのように変化していったら
私たち人間でも不安ですよね?
ましてや犬は老化のスピードが早いわけですから
日に日に状況が変化していきます。
例えば車とすれ違うことにさえ恐怖を抱いても
不思議ありません。
足腰に問題ないのに立ちすくんだり
怯える様子を見せる場合は
怖さによるストレスが理由かもしれません。
飼い主さんは優しく声掛けして安心させてあげましょう。
愛犬が不安を感じない範囲(家の周囲など)を歩いたり、
車や人が少ない安全な公園などに連れて行って
そこで自由に歩かせるなど、不安要素を取り除くよう
心がけるといいですね。
理由③気持ちが乗らない
散歩に対する意欲が持てない場合です。
高齢犬になると脳の活動も緩やかになり
意欲がわきづらくなります。
めんどくさいのに目的もなく歩くのは
苦痛ですよね。
このような場合は
こまめにコースを変えると受ける刺激も増えて
意欲を取り戻すかもしれません。
また、愛犬が乗り気ではないのに
若い頃と同じ内容の散歩をさせている場合は要注意!
楽しくないのに体の負担が増えるばかりで
更に散歩嫌いになるかもしれません。
時間や頻度を今一度見直してみましょう。
そしてこれは賛否あるかもしれませんが、
お散歩専用の特別なおやつを与えるという方法も。
散歩の決まった場所や、家についた直後に
ご褒美として特別なおやつをあげれば、
散歩に新たな意味が生まれますよね。
おやつに限らず愛犬の大好きなものを利用することで、
再びやる気を取り戻してくれるかもしれませんよ。